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第9話
直哉・・Side
隼人は熟睡してる。
隼人が大好き、ずっとず~っと心の中に彼だけが居る。
始めて助けてくれた……兄たちは誰も居ないと自分達の事を優先にする。
隼人が来たから兄たちが来た。
兄たちが首輪を取ってくれたけど……
隼人が来なければ、首輪なんか取らない。
母親の躾だって分かってるから……誰かが居たと言うとしぶしぶ入れるのを了解してくれる。
保育園に上がって隼人と同じクラス。
隼人は誰にでも明るくてやさしくて、人気者……だけど僕は正反対暗くて、人の目が恐くていつも隅に座る。
当然いじめの対象で……いじめられると必ず隼人が飛んできて助けてくれた。
僕のヒーローは隼人だけ。
母親からヒステリック気味に虐待される度に、隼人の部屋に逃げた。
兄たちが帰って来て何処も行かないって分かると僕は兄たちの部屋に逃げる。
一応助けてくれるから……けど、部屋から出ると決まってまた……。
痛い・痛い・痛い・・・助けて。隼人
朝隼人が向かえに来る時間……決まって母親と妹達は人の良い仮面をつけた。
なんで僕を産んだの?ママ……。
中学校入った。けど……すぐ大好きな隼人が転校する。
もぉ僕の人生終わった。
何度も死のうって……リストカット、飛び降り自殺、薬を大量に飲んだり……
けど神様にも嫌われてるのか死ぬ事さえ出来なかった。
中学校の近くに教会が出来た。
牧師さんにボランティアで子供達と遊ぶ楽しさを学んだ。
絵が書くのが好きになった。
牧師さんの勧めで童話作家に入選した。
やっと自分自身も家を捨てれた。
同窓会の知らせ、僕は行かないって決めたけど……牧師さんが気分転換した方が良いって言われた。
歓迎されないのは充分、分かってるけど……小学校の同窓会だから、もしかしたら隼人に会えるかもしれない……会いたいってずっと願掛けの髪を伸ばしてた。
淡い気持ちで向かう。
居なければすぐ帰れば良いって・・・
店の横にずっとず~っと会いたかった人の姿……目頭が熱くなる。
隼人も僕に気付いた。
ビックリした顔、けど……大好きだった笑顔に胸が痛い。
話したい事が一杯あったけど……言葉が出ない。
隼人に連れられ中に入った。
けど……やっぱり皆の目が恐くて居られない……僕はすぐ店を出た。
涙でよく前が見えない……
誰かにぶつかった時にメガネが落ちた。
3人の男?抵抗しても力が出ない恐くて恐くて、心の中で隼人の名前を叫ぶ
「なぁ~あんたら何してんの?」
隼人の声……僕は慌てて隼人の側に行きたくて暴れると殴られた。
安心と不安の中、意識が無くなった。
はっきり気が付いた時は、汽車の中
結婚して既に子供が居る。
僕は隼人に言われた通り一泊して地元に帰った。
暫くして隼人から電話……何だろう?
言われるままに東京に出て来た。
隼人に連れられるままにデカイマンションに来た。
部屋に通されビックリした。あまりの広さに……。
荷物を置きパソコンだけは立ち上げ設定したらついつい書きかけの絵に手をつけ始めたら隼人に声をかけられた。
少しだけやって隼人の待つ所に行こうと決めパソコンを中断した。
リビングに行くが居ない?隼人・・・。
声のする方に行くと子供を抱く隼人の姿……ズキって……
子供は僕の髪を見て何故かママって?
抱っこをせがむからついつい抱っこをして上げた。
隼人がコーヒーを入れてくれた、飲みづらい唯を寄越せって言ったが唯ちゃんは嫌嫌をしてしがみつく。
少しずらしてコーヒーを飲んだ。暫く話しをしてたらいつの間にか僕の乳首が痛いようなくすぐったいような頬が熱い。
変な声が出ちゃった。
隼人は唯ちゃんを引き離そうとするが、難しい
ベッドに行こうって言われた。
ちょっと下半身がヤバイ……隼人は何を考えてんのか僕の服を上にあげる唯ちゃんが直接乳首を吸う。
えっえぇ~。涙が流れちゃった。
痛いのに~挙げ句に隼人の唇が僕の唇に・・・信じられないの一言
おしゃぶりで寝る唯ちゃん、風呂場でまさか、隼人が僕を好きだなんて・・・
嬉しいけど……僕は隼人の側に入れない。
だって子供には母親が必要だし……
隼人ならすぐに彼女見つかるだろう……。
僕は素直になれない・・・怖いんだ・・・。
唯ちゃんは可愛いけど……僕はママじゃない。
男がなれるわけがないじゃん
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