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第7話
両親からの外泊許可を得て、僕は嬉しかった。
いちの部屋で、ぼんやりしていた……
「優、出掛けるか?」
「いいけど…、なんで?」
「暇そうだからな」
「よし、じゃ〜行こ!」
いちと二人で街に遊びに出かけた。夜になり
帰宅を急ぐ車たちが、沢山走っている……。
僕達は、周りから浮いていた。
ぼんやりと、街の明かりを見て歩く暗い道で
知らない人に声を掛けられた…。
いちが対応してくれたのだが、僕の心は沈み
表現出来ない程の殺意を感じた…。
「あの人嫌いだなぁ…」
「優…?」
「帰ろ。なんか嫌になっちゃった」
いちの手を引いて家に帰る。リビングまで行きいちをソファーに座らせて向かい合わせになるように跨って座った。
なんだかすごく甘えたい気分だ……
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