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第2話
学校から帰り家に着いた後、僕はすぐに出かけた。親と仲良くないから、一秒でも長くは家に居たくなかったからだ。
夜になるまで歩いて、流石にそろそろ帰らないと補導させるくらいの時間になってしまった。
仕方なく帰路につくと、視界の端、裏路地で何かが動いた。
「…いち、なんで.……」
一心の足元には、人と思われる赤い物体…。怖くなって、僕は一目散に走って逃げた。
走って走って走って…、気付くといちの住んでいるマンションの部屋の前に来ていた…。
僕も一心は同じマンションに住んでいるが、階数が違うのだ。
一心の住む五階の502号室。
外から見た部屋には明かりはなく、まだ帰って来ていない事を告げる部屋の前で座り込んだ…
「いち…、いち……、会いたいよ〜……」
それを最後に僕はパタリと意識を失ったのだった……。痛む心に気付かなくてすむように…。
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