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第18話
「え、なんか悔しい、なんでこんな冷静なの、意味わかんねぇ」
俺のをまじまじと見つめる。
「さっきちょっと勃ったじゃん」
「時間経ったから萎えちまったよ」
「何で?トシ?」
「あぁ?テメェのもぎ取んぞこの野郎」
冗談冗談、と慌てて取り繕う。不快感を露わにしていると、強引に抱きしめられた。
「下手かもしんないけど、いい?」
オドオドしながら言う。多分これは女子にやったらウケるだろうな。母性くすぐるとかそういう類の甘え方に感じた。
「本当はよくねーけど、童貞に免じて許してやるか」
俺には母性なんてないけど、不思議と許してもいい気になってしまう。
脚を開いて、奴を誘った。
「下には彫ってないんだ」
俺の股間に顔を寄せてきて一言。刺青を彫ってるのは上半身だけだった。
「彫ってねぇな。その気にならなかった」
他人事みたいに言いながら、奴の頭が股間に沈んで行くのを見届ける。
初体験のオーラルが男の股間でいいのか悩ましい部分がなくもないのだけど、性転換できるわけもないので仕方ない。
舌先が、俺の根元から先端にかけて、丁寧になぞっていく。
「っ、ん」
舌の動きはかなり稚拙で、なんとなく舌で全体を舐めたり、先の方のあんまり気持ちよくないところを突いたりしてくる。
「あー……うん、いいよ、そんな感じ」
これを下手だと罵ったら、一生の傷になりかねないから、とりあえず褒める。
刺激されてるから、自然と体が反応してくる。
「ふげぇ、はっへひは」
すげぇ、たってきた。口に入れたまま喋んなって話で。
「やめろ、喋んなって」
「はんへ?」
「いいから喋んな!」
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