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第24話
奴の腰の動きが小刻みに、徐々に激しくなっていく。
あまり馴染ませようということもなく、かなり稚拙な動きでただ突き上げてくる。ベッドがギシギシと音を立てるばかりで気持ちよくはない。
「まっ、て、あんまし……つ」
「え、ごめん、無理、止まんないっ」
肘ごと腕をベッドについて、俺にのしかかってくる。ちょっと重い。脇の下あたりから腕を回し、勢いにしがみつくように背中に爪を立てる。
若さゆえか力は衰えない。 ずっと同じ勢いのまま、深く浅くバラバラの場所を刺激してくる。
不規則な強い刺激が、時折妙に痺れる場所に当たって、無性にむず痒い。
甘ったるく決定打を与えてこない刺激が、焦燥感を煽ってくる。
「あっ、待て、ぇ」
気づいたら奴の胸に縋って、打ち込まれ続ける強さに翻弄されていた。
時々与えられる強烈な刺激を掬い上げながら、背筋を這う痺れるような感覚に酔う。
反応してケツの奥が収縮するたびに、奴の呼吸が乱れた。
「ちょ、ヤバい、そんな締められたら」
動きを止め、背中を丸めて抱きついてくる。額を重ねて荒い呼吸とその熱を間近に感じた。汗が伝い、俺の首元に落ちてくる。
「そんなしたら、すぐイッちゃう」
軽くキスを見舞ってくる。こいつさっきまで童貞だったくせに、我慢しようとしてんのか、生意気に。
「イきゃあいいだろ」
つうかサッサとイけ。こっちもほどほどに刺激されたせいで結構限界が近い。
思惑とは裏腹に、奴はほんの数センチ上でニヤッと笑う。
「だってぇ、兄さんが喘いでんのめっちゃくちゃ可愛いんだもん。もっと見たいしぃ」
「……はぁ?」
なんだか無性にイラッとした。
背中に思いっ切り爪を立ててやる。
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