24 / 28

第24話

奴の腰の動きが小刻みに、徐々に激しくなっていく。 あまり馴染ませようということもなく、かなり稚拙な動きでただ突き上げてくる。ベッドがギシギシと音を立てるばかりで気持ちよくはない。 「まっ、て、あんまし……つ」 「え、ごめん、無理、止まんないっ」 肘ごと腕をベッドについて、俺にのしかかってくる。ちょっと重い。脇の下あたりから腕を回し、勢いにしがみつくように背中に爪を立てる。 若さゆえか力は衰えない。 ずっと同じ勢いのまま、深く浅くバラバラの場所を刺激してくる。 不規則な強い刺激が、時折妙に痺れる場所に当たって、無性にむず痒い。 甘ったるく決定打を与えてこない刺激が、焦燥感を煽ってくる。 「あっ、待て、ぇ」 気づいたら奴の胸に縋って、打ち込まれ続ける強さに翻弄されていた。 時々与えられる強烈な刺激を掬い上げながら、背筋を這う痺れるような感覚に酔う。 反応してケツの奥が収縮するたびに、奴の呼吸が乱れた。 「ちょ、ヤバい、そんな締められたら」 動きを止め、背中を丸めて抱きついてくる。額を重ねて荒い呼吸とその熱を間近に感じた。汗が伝い、俺の首元に落ちてくる。 「そんなしたら、すぐイッちゃう」 軽くキスを見舞ってくる。こいつさっきまで童貞だったくせに、我慢しようとしてんのか、生意気に。 「イきゃあいいだろ」 つうかサッサとイけ。こっちもほどほどに刺激されたせいで結構限界が近い。 思惑とは裏腹に、奴はほんの数センチ上でニヤッと笑う。 「だってぇ、兄さんが喘いでんのめっちゃくちゃ可愛いんだもん。もっと見たいしぃ」 「……はぁ?」 なんだか無性にイラッとした。 背中に思いっ切り爪を立ててやる。

ともだちにシェアしよう!