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第3話

「あ、ね、そうだ、この間さぁ、読モと知り合ったんすよ、見る?超可愛いから」 ケロっとしてスマホをいじり始める。 見たいとか全然言ってないのに、勝手にメッセージアプリを起動した。 「ほらほら見て、可愛くないっ? 超美人でしょこれ、ほら」 チラ見したけど確かに可愛い。俺の好みではないけど。 「あとねー、この子、またタイプ違う感じで可愛いでしょ~!」 次々に披露していく。 頬杖つきながら眺めていたが、大して興味も湧かなかった。 こんなに女の子の連絡先聞いてどうすんだろ。日替わりで夜のお供でもさせてんのかな。 俺も若い頃は入れ食い状態だったけど、今となっては据え膳全部を無理して食わなくてもよかったと思っている。歳をとったもんだ。 こいつにもいつかそう思うことがあるんだろうか。 楽しそうにスマホを見せびらかしてる様子を見ていたら、その兆しもなさそうだ。 「あ、やべ」 かと思ったら一気に我に返った。 「連絡先の履歴ヤバい、もう残り3件しか入んない」 「はっ?」 「今997件。ヤバくない?」 「そんなに連絡先入れてんのかよ!」 「そりゃー、番号交換した女の子のは全部取ってるし~、普通っすよ」 そのうち一期一会がどれ程いるというのか。それとも、連絡すればみんなすぐ会えるとでもいうのか。 ネットワークの文明の利器にとんと疎いせいか、その連絡先の数を聞くだけで煩わしい。 ものすごいしかめっ面をしていると 「あれ、兄さん酒足りてなくない? マスター! 兄さんに酒追加して追加ー!」 と、カウンターを叩きながら大声を出す。これっぽっちもてめぇのせいだと思ってなかった。

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