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第69話
親衛隊①『たっ、たいちょ…』
親衛隊②『お顔に傷が!!』
七瀬の腫れた頬を見て悲鳴をあげる。
七瀬『え?あ、平気だよ。
さぁ林道、もう演技も必要ないでしょ。
本当のこと話してね。』
八尋『えー、いいよ。
僕が誘ってヤられて挿入直前に僕が上になるつもりだったんだけど、途中で穂波ちゃんのことが気になってね?それだけだよ。』
林道の言うそれだけで苦労しているのだ。
七瀬『林道の言い分からして、犯される方じゃないのは確実だよね。』
八尋『僕が今一番犯したいのは穂波ちゃんだよ?泣いた顔綺麗そうで。』
呆れて思わず溜息が出てしまう。
七瀬『危ない発言連続…風月と陽一応証拠提出しとくね。』
同情の眼差しを向けられ、肩をぽんとされる。
風月『あぁご苦労様。』
林道は身を乗り出して、笑いかけてきた。
八尋『ねーねー食べさせてよ。悪いようにはしないからさ。』
七瀬『しつこいねぇ、僕は美味しくないよ。』
僕が林道にピシャリと言い放つと、三雲が新武さんに叱るような声音で聞いた。
三雲『新武、何か言わなきゃいけない事があるんじゃない?』
ポカンとしていた新武さんの顔が段々と罪悪感に飲まれて行った。
新武『穂波…ホントごめん…』
ここまで落ち込まれると、なにか悪いことした気分になる。
七瀬『大丈夫ですよ、三雲に信じてもらえてよかったですね。』
意味ありげに優しく笑いかける。
すると顔を真っ赤にして照れ始めた。
新武『///うっせ』
三雲『へー、ふーん、どうしてそんなに真っ赤なの?』
新武『っ、…それは…』
アタフタと焦る新武さんをみて三雲も笑った。
三雲『ふふっ』
七瀬『告白すればいいのに。』
この二人を見てぼそっと呟くと林道にも聞こえていたらしい。
八尋『ね♪』
僕は改めて林道の顔を見て溜息をついた。
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