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第75話
七瀬side
その後、会長に連れられて寮部屋に来た。
ガチャッ
会長は無言でドアを開けて、僕の背中を押す。
部屋を見ると思わず言ってしまった。
七瀬『会長、寂しくないんですか?』
生徒会の部屋は、普通に広い僕の部屋より倍の広さだったのだ。
紅華『いや、慣れたな。』
七瀬『そうなんですか…』
まぁこの部屋以外も規模がおかしい所だらけだったから嫌でも慣れるか………慣れるかな?!
紅華『それより、大丈夫か??』
思い出して自分の体を見るが震えも収まったみたいだ。
七瀬『はい、落ち着きました。』
元気なことを証明するためにニコリと微笑むと傷ついた様な顔をされて。
紅華『少しだけ…少しだけでいいから本音で話してくれねぇか?』
七瀬『本音…?』
怖かったと言っても迷惑にはならないだろうか?
紅華『あぁ。』
嫌がられないのか…縋っても重くない?
僕の手を握りしめてくれた事が、大丈夫と言ってくれたいるような気がして静かに言った。
七瀬『あの時…来てくれて本当に助かりました。
死ぬかと思いましたから…はは…
…ありがとございます…。』
声が震えたが、最後まで聞いてくれた。
紅華『お前にも…怖い事ってあるんだな。』
七瀬『それは…人間、ですから。』
そんな僕に訳が分からないと言う様な顔をして。
紅華『なぜ媚を売るような演技をするんだ。
俺等に嫌われるためか??』
七瀬『仕事が楽だからだけど、
それより慕われた後が怖いから…』
紅華『慕われた後…?』
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