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第94話
七瀬「はい。」
?「七瀬だよね。」
だ、れ…
何故だろう、この時には分かっていた気がする。
けれどもどうしても信じたくなくて知らないフリをした。
七瀬「どちら様でしょうか。」
だけど相手に知らないフリは通じないようで。
?「分かってるんでしょ?当ててみてよ♪」
七瀬「にいさ…ん…」
そう、この声や雰囲気は兄さんにそっくりだった。
穂波の前の家。
だから、元お兄さんかな…
紅華は様子がおかしい七瀬を見て唖然とする
兄「あったりー、覚えててくれて嬉しいよ!
あの時は捨ててごめんね。
母さんがおかしくなってたんだよ。
ねぇ、戻ってこない?母さんは七瀬のせいで死んだから邪魔者はいない。安心して?
父さんは母さんを殺した罪で刑務所だよ。
あんなに可愛がってあげたんだもん、帰ってきてくれるよね。
父さんいないから痛いことはされないよ?気持ちよくなれるだけ。」
ぁ…やだ、母さん…、ごめんなさい…
僕のせいで…。
僕は何もしてないよ…?
でも、母さんも僕を捨てるとき言ってたな…
父さんもなんで…
その前に、
何もりもどんなことを差し置いてでも疑問があった。
七瀬「なんで、電話番号…」
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