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第111話

そのままお姫様抱っこで、誰もいない廊下を運ばれた。 そして保健室に着く。 ガチャッー 陽『深さん、いる?』 あ、呼び方可愛い。 深弥『おお!どうしt…って穂波君?』 陽が来て喜んだが、僕に気付いて真面目な顔になる。 七瀬『…ハァっ、陽、おろし、て…』 今度こそベッドにおろしてくれた。 僕に深弥さんが怪訝な顔して近寄ってくる。 深弥『ねぇ、熱あるでしょ。 その熱ってさー風邪、ではないよね?』 やっぱわかっちゃうか。 まぁ素直に身体中殴られましたなんて言えないからとぼけるのだが。 七瀬『…さぁ』 深弥『うーん、服って脱いだりできる??』 刺青だってあるし、無理。 七瀬『すみません。』 深弥『でもね?そのままじゃ…』 ガチャッー 柳『私がやりますよ。』 七瀬『…柳、さん…??』 保健室に入ってくるなり、僕の顔を見てため息をついた。 柳『ほんとに無理して…はぁ』          深弥『穂波さんのところの?』 柳『秘書の柳です。』 陽『はじめまして。』 柳『初めまして。 ところで、此処かりてもいいですか?』 この前は刺青の所に湿布貼ってたから、柳さんにはバレなかったけど… 今回はそうはいかないな… 深弥『辛そうだし大丈夫ですよ? 僕はこの子と遊んでますので好きに使ってください。鍵かけておきます。』 そう言って陽の肩に手をかけて出ていく。 柳『脱いでください。』 有無を言わさせない声音で言われる。 ゔっ… しょうがないけどせめて背中は向けないでおこう。 また、手当してもらったところを冷やしたり消毒したりしてもらった。 次は背中… 柳『後ろ向いてください。          …坊っちゃん?』 呼ばれてから後ろを向いた。

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