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第42話 ヨリミチ

埜と二人で下校するなんて初めてのことだけど、兄弟だと周りが知ることによって環境が変わってしまったように感じられた。 急だったから驚いたし、戸惑ってしまってクラスの皆にきちんと謝ることができたのか今になって不安になってくる。 ……ってもっと早くスマホ見てたら、こんなことにはならなかったような気がして反省した。 「埜……」 「ん」 「SNS見たよ」 「おっそ……」 「皆見てるんだな……埜のSNS。今日凄かった。色んな子に埜のこと聞かれた」 「だろうな」 「なんでさ、あの写真アップしたの?」 「……」 「っていうかアップする目的で昨日撮ったの?なんで」 「ふん……そのうちバレると思ったからだよ。中の髪がマシなうちに撮っておいた方がいいと思ったし、話題作りにもなるしな」 「そっか。スゲー驚いた。女子がヤバいくらい質問してきたよ。埜のことについてさ」 「……変なこと喋んなよ。俺、プライベートなことあまり公開してないんだからな」 「ははは、大丈夫。爽やか高校生モデルのイメージ崩さないようにしてるから!」 「……首絞めるぞこら」 「俺もお兄ちゃんとして頑張るから!」 確かにこの先、俺と埜が兄弟だっていうことはわかってしまうんだろうと思ったし、ぼさぼさの髪より今の髪の方が写真写りはいい。 プライベートをあまり公開しないって言っておきながら、これはかなりファンサービスした情報なのではないかと思った。 そう思ったら嬉しいし、予想外だったけど、埜が自信のSNSで公開してくれたことで、やっと埜に兄として認めてもらったような気がして、感動すらしてきてしまう。 う、嬉しい…… 「……今日、美緒と喋ったか?」 「え!え?美緒!?」 「あ?そうだよ、喋ったか?」 「う、うんそりゃ友達だから普通に喋ったよ。兄に見えないって言われた」 「……は、だろうな。そか……」 「……な、ななな埜……あのさぁ」 「ん?あーーそうだ、このまま買い物行こうぜ」 「は?」 「制服のままのだけどいいか。よし、中の服買いに行くぞ」 「へ、あの!ちょっと!?」 帰り道を外れて二人で駅まで行き、このままショッピングとなってしまった。 駅に隣接しているショッピングモールで、何着か服を購入したのだった。 「はは、超着せられてる!さすが中!」 「あのね、それ褒めてないだろ」 「この帽子……って、おい……被り方可笑しいって」 「……」 「……うん、これまぁいいかな。あ、このシャツ使えるな。カーキと白どっちがいいかな……ん」 「埜、こんなに買っていいの?俺そんなに」 「あー大丈夫。先に父さんに話してあるから」 「え、マジ?」 「んぁ?何俺が選んだ服着れないって?」 「そんなこと言ってないだろ!気になったから聞いただけだし!」 「……普段服買わない子だからむしろ買ってあげて!って言われた奈津子さんに」 「マジか」 「マジだ。それと……」 「……?」 「いや、何でもねぇ」

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