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第66話 ア……!

「や……」 「……」 埜の手に直接触れられた自分のそれが濡れているのが感覚で分かった。 ……これって俺が濡らしたの?マ、マジこんなに?自分でするときにもこんなに出たことないのに……触られているだけでも敏感に感じてしまう自分がいた。 それだけ埜のことが好きだっていう事なんだろう……動揺しつつも意識はそこに集中している。 顔から火が出そうなのに、脳内はパニックなのに、これから起こるだろう行為を密かに期待している自分がいるのだ。 か……考えたら埜以外にこれをされるとか……無理だからだ。埜以外考えられない。 心臓飛び出そうなくらい恥ずかしいけど……! 「な、埜……」 「あ?」 「マジ……優しく……して。もう俺……死ぬぅ」 「……はぁ?……馬鹿か」 両手で顔を隠しながら、なんとかその言葉を吐き出す。埜に馬鹿って言われたけど、言い返す余裕はなかった。 ゆっくり優しく埜の手が指が動く……じっれったいくらい丁寧に性器を上下に扱かれ、緩やかな快感が身体を満たし始める。 言うことはキツいのに、それに反してちゃんと気遣ってくれている……それが嬉しくこそばゆい…… ……どうしよう……ヤバいくらい気持ちイイ……ドキドキしながらされるがままになっていると、顔に当てていた手を掴まれ視界が開ける。 見えてくるのは大好きな人の顔。大きめの鼻が男らしくて綺麗な瞳は美しい……その瞳に見つめられると、自分の考えていることが読まれてしまいそうで怖い。 「!」 「顔隠してんじゃねぇよ……」 「!だ!っだ!!」 「だだだうるせぇな。ほら、これ……気持ちいいだろ……」 「あ……!」 親指でおでこを撫でられながら、チュっとキスをされた。絡ませられる舌。埜の舌によって……手で……上下からもたらされる水音に思考が麻痺する。 指で髪を後ろに流すように梳かれ、こめかみのあたりをナデナデされもう……キュ、キュン死……そう感じたと同時に、腰がドクリと反応し甘い快楽の波が押し寄せてきた。 「あ!あ……ヤバ……だ!それだめ……っ」 「……」 「あ……あぁ……っ……!!っ!」 ドクドクと身体が脈打ち、我慢できずに射精してしまった。 最後まで扱く埜の手を見事に汚してしまい、離れた唇からは唾液が糸を引く……と、とてつもなくやらしい……

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