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第74話 アゥ……
も……
もう……無理だって……埜はこういうの慣れてるかもしれないけれど、俺はどれもこれも初めてで……っていうか……
「埜の……おっきいから……無理だって……ッ!」
「……はいった」
「え」
「ヤッベェ……マジヤバい……」
お腹いっぱいに感じるこの違和感、苦しいような切ないような気持ちで色々考える余裕がなかった。
俺のなかに埜のあれが入ってる……
埜の腰が我慢できないように動きだすと、もうよくわからなくなってきた。
自分の思考は止まり、埜でいっぱいになる脳内。
苦しさから次第にじわじわと小波のように打ち付けてくる刺激が、次第に快感へと変わっていく。
掻きまわし抜き差しされて、泣きたいくらい可笑しくなっていく自分がいた。
あぁ……埜のことが好きなんだ……
好きでたまらない……
こんなことして……恥ずかしいけど、埜とならできてしまう。
「あぅ……なお……好きだよぉ……ッ」
「……ば!!ッ」
喘ぎながら吐き出した言葉は、埜に届いたようで、その瞬間ドクドクとなかで射精したのがわかった。それと同時に自分もイってしまう。
俺の言葉がどれだけそれに貢献したかはわからないけど、気持ちを伝えるって大事だなぁってヘロヘロになりながら思った訳で……そうか……幸せだと思うと、気持ちよさって倍増するんだ。
状態を仰向けにされると、すぐに埜の顔が迫って来る。
興奮状態の埜は、凄味が増していてとても色っぽい眼差しで、カッコよくて目が離せない。
上体を起こされ、向かい合うように抱き合いキスをする。
遠慮なんてない、貪るようなキスだ。
お互いの陰茎が押し付けられて、腰に手を回されて身体が密着する。
乳首を指で撫でられれば、身体がピクピクとヒクつきもっと触って欲しくなってしまう。
興奮し合いお互いのモノを触って、気持ち良くなるように扱き合い、絶頂に達してしまうのだ。
ようやくお互いの唇が離れたとき、不思議と埜の雰囲気が和らいでいるように思えた。
埜の髪の毛を撫でて耳朶のピアスに触れると、されるがままになっている埜がちょっと可愛いと思ってしまう。
そのまま頬を撫でればその手に頬を擦りつけてくるから、それにキュンとしてしまった。
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