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第81話 ダイスキナヒトト

昨日は初めて、家に親が居るのにも関わらず……してしまいました。 夜中に起こされ、目が覚めると埜が馬乗りに覆い被さり俺を見つめていて……そ、そのままぼんやり寝ぼけたままセックスしてしまった。 ほとんど襲われた感じだった。 斎さんと母さんの寝室も二階にある。 とりあえず音を立てないように、声を出さないようにして必死に埜にしがみついた。 柔らかい部分に噛みつくし、強引なクセに触り方が優しいというか、やけにエロくて感じてきてしまう。 早速用意したゴムを付けて、暗闇のなか腰を打ち付けられ、甘い快楽に気がつけば俺も夢中になっていってしまった。 しかも知らないうちに声を出していたようで、埜に注意される始末……うう……埜にニヤニヤと笑われたんだ…… そんなことが昨日あり、ほぐされていた俺の密部は指だけでなく、大きな埜自体も難なくのみ込んでしまい、息が詰まるほど俺は埜に満たされてしまう。 「……埜……あ、あ、母さん帰って来ちゃう……」 「……は……こんなところ、見られたら?どうなるかな俺ら……」 「や……!埜……そんな動いたら……ッ」 「中のここ締まるし、チンコヤバいくらいヨダレ出てるスケベ~」 「だッ!だだ!……あ!……ッ!!」 勃ち上がった自分自身をしごかれれば、腰が抜けそうになるくらい気持ちよくて、あっという間に射精してしまう。 その後も身体がヒクついてしまい、埜に突かれる度に頭がおかしくなりそうだった。 ああ……駄目だ…… 「埜……す、好きぃ……」 「……なんだよ」 気持ちが溢れると言わずにはいられない。 埜のことが大好きで、この気持ちを伝えたくなってしまう。 「大好きな人とするエッチなことってさ……凄く気持ち……いい……」 「は……」 「……ン」 「……」 「うぁ……」 「……中」 「や……ぁ……ん」 「お前のこと……好きだ」 「!」 同時に思い切り突かれてしまい、意識が飛びそうになる。 こんな時に何言ってんだよ!って思ったけど、それはお互い様で、埜の真っ直ぐな言葉に嬉しくて全身が溶けてしまいそうだ。 埜が達したのがわかると、じわりといとおしさが込み上げてくる。 「そ、そんな……の、知ってるし……」 「……バーカ。喜んでんじゃん」 「うぅ……」 そう……埜が俺のこと好きだって言わなくても十分わかってる。 だってこんなに求められて、色んなところに噛み跡残して、こっちが恥ずかしくなるくらいだし、これ誰かに見られたらどうするんだよ…… でも、でも……! やっぱり言ってもらえると嬉しいかも……! やたらニヤついている埜を押し倒し、チュっとキスをしてしまった。

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