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第84話 [番外編]早起きをして2

ベッドに寝たままの埜がそう呟く。 身体をごろりとずらして隣に来るようにと促されれば、それを拒否する理由はなかった。 埜の手がトントンとベッドのマットを叩くのでそこに腰かけると、すぐに埜の手が俺の腰に触れ太ももを撫でて腰に……下っ腹に触れてくる。 …… 「埜、まだこんな時間だよ。俺眠いんだけど……」 「んなこと知ってる。俺だって眠い」 「ならなんで呼ぶんだよー」 埜は瞳を閉じたままだし、俺は半目状態だしでお互い眠い状態のままだ。 余りにも眠いので、そのまま吸い寄せられるように半分開いている埜のベッドへコロンと横になった。 横になったそこは温かいし、埜の匂いがして寝心地はバッチリだ。 お布団って最高~! しかし俺が横になると、待ってましたとばかりに俺を抱きしめ俺の上に覆いかぶさってくる埜。 眠そうにとろんとした瞳がやけに色っぽく見える…… 「はは、」 「埜……どうし……」 「やりたくなった」 「……え」 「昨日寝る前にやっとけば良かったのに、その時我慢したのがいけなかったみたいだな。ムラムラして目が覚めた」 そう言いながら早速俺の首筋に舌を這わせ、唇を押し付けてきた。 左手をTシャツの中へ潜らせ、右手は腰の下に滑り込ませてスウェットをずらしながら尻を撫でまわしてくる。 ハッハッと埜の息は荒く、首元にかかりくすぐったくでたまらず身体をくねらせてしまう。 埜の体温が心地よくて眠気を誘うのに、触れられていく個所からはくすぐったいような感覚が支配し始め、じわじわと身体が覚醒していくようだ。そんなアンバランスな状態で唇を塞がれた。 「ん……っ」 埜の熱い舌がねっとりと絡みつき、いやらしく口内を掻きまわしてくる。 まるでいつまで寝てんだと言っているような強引なキスで互いの唾液が混ざりあう。 うあぁぁ……どどうしようもうすぐ朝だけどいいのかな。 いきなりなのにこれ気持ちいいよぉ…… 次第に自分の気持ちが乱れてくるのがわかり、覆いかぶさる埜の腕にそっと触れ、そのまま背中に腕を回した。 強引だけど、もっと……して欲しい…… 右脚を埜の脚に絡ませ擦り付けるようにすると、埜のやる気スイッチが入ったのか、今度は俺の肩に噛みついてきた。 ……っあ…… 少し痛みが走るけれど、これは埜の愛情表現らしく興奮すると肩だろうが足だろうが色々なところを噛む。 噛んだ個所に歯形が残るときもあるので注意が必要だった。 スウェットを脱がし下着を脱がして俺を丸裸にしていく。

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