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第85話[番外編] 早起きをして3
「……マジヤバい。スゲー挿れたい」
そう言いながら埜はすでに硬くなった下半身をゴリゴリと太ももに押し付けてくる。
「ちょ、そんなに?ちゃんと……っ」
「わかってる。ちゃんと、ちゃんとほぐしてやるから」
すぐにトロトロとした液体が尻に塗られ、秘部に指が侵入してくる。
二本入れられたのに痛くないのは、埜の指の使い方が上手いからなのか、難なく奥へ奥へと入れられくちゅくちゅと広げられていった。
このテクニックなのに、初体験が俺と一緒なんて絶対信じられない!
眠気は既にないのにどこか夢後心地だ。そのせいか自分はいつもよりちょっと大胆になっている気がする。
普段はしないのに、埜の腰に足を絡めて興奮している自分をアピールし、早くと催促しているのだ。
埜の興奮が自分にも移ったのか気持ちが高まり、むずむずして早く挿れて欲しいくてたまらない。
「埜……は、はやく……」
「は、うるせ」
「え!あっ……そこっ!……駄目」
埜の指が内側の一部を刺激すると、ビクビクと身体がヒクついてくる。
この甘い刺激を知ってから自分は恥ずかしいくらいおかしくなってしまった。
「ここ?」
「んひっ!」
息荒く埜が笑った気がする。敏感な部分を撫でたり擦ったりされると、そのたびにヒクついてしまいたまらない気持ちになってしまう。
「……はは」
埜は指を引き抜き、手際よく準備していたゴムをつける。
チュッとキスをされると同時に挿入される埜のモノ。
ズブズブと押し込まれる熱いモノに呼吸が止まりそうになるけれど、何とか息を吐いた。
両脚を広げて埜を受け入れる。
苦しいし質量も凄いけど胸は高まりっぱなしで心が騒いで煩い。
少し苦しそうに眉間に皺寄せている埜の顔は、カッコよくてぼんやりと見とれてしまう。
「……痛く……ないか?」
「うん、平気」
乱暴なのに気を使ってくれるところが大好きだ。
「寝起きの中 のなか、スゲー熱い」
内部を掻きまわすように出し入れする。
その度に挿入されている部分からいやらしい水音が聞こえてきて、それにより更に自分が乱れていくのがわかった。
動くたびベッドが軋むので、音で親が起きてこないかハラハラしてしまうけれど、それも徐々に考えられなくなってきてしまう。
奥のなかを擦られるとモヤモヤと落ち着かなくなり、自分じゃなくなりそうになってくる。
そのまま自分の陰茎を埜の手に包まれて上下に扱かれると、強烈な波が押し寄せてくるからたまらない。
「ひゃ!な、なおっ!それ駄目っ!すぐイっちゃ……っ」
「は、最高気持ちイイだろ……イケよ」
先走りで滑りがよくなり、一層気持ちよさが増して腰に力が入る。
もっともっとこの甘い時を味わいたいのに絶頂は待ってはくれず、後ろは打ち付けられ前では扱かれてすぐに達してしまった。
ぴゅるりと射精し、腹と埜の手を汚す。
そんな様子を満足そうに見下ろす埜は、かなり色っぽく野性的な表情をしている。
一層腰の振りが強くなり抱きしめられ、荒々しい呼吸が愛おしく汗ばむ背中に夢中でしがみ付いた。
「は、は、埜……すご……っ」
「スゲー気持ち……イ……っ!」
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