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第92話 景森家のクリスマス5
……
……
ま、
まさか!こんなところでしないだろうって気を抜いていたら、やる気満々の埜がいた。
殆ど襲われた!って大体いつも襲われているんだけど!
最後までしっかりイタしたぁ……
クリスマスってクリスマスって!こんな感じだっけ?
「は、は、はぁ……マジ最高」
埜が俺のなかでイった後、チュッとおでこに沢山のキスが降り注ぐ。
もう本当に馬鹿!
このエロ彼氏!
義理の弟であり、俺の彼氏の埜の顔を精一杯睨みつけてやった。
……満足げにニヤついてこちらを見詰めている表情は色っぽく、首筋のラインがやけに男らしく見えドキリとしてしまう。
お互いに上は着ているのに、埜の太めの首や喉仏にときめく自分がいて怒るに怒れない。
か、カッコいいよぉ!!
やっぱり埜のこと好きだから、こんなこと行き成りされても受け入れてしまう自分がいる。
実際本当に嫌かと問われたら……い、嫌じゃない。
気持ち良かった……です……
好きな人から求められて、嬉しくないわけがない。
埜が汚れたところをお湯で濡らしたタオルで綺麗に拭いてくれ、衣服を整えてくれた。
あったかいココアを入れて二人でソファーではなく、ソファーに寄りかかるように床に座って飲んだ。
お互いにくっついていたいのか、身体を寄り添いながらココアをすする。
「美味しいね」
「まぁ、運動した後だしな」
「その言い方……」
「別に本当のことだし?これ飲んだら寝るぞ」
「うん」
それから二人でくっつき布団を被って横になる。埜の腕のなかはあったかくて落ち着くなぁ。
「埜、メリークリスマス。お休み~」
「……ん、メリークリスマス」
埜が頭を優しく撫でてくれる。予想外にリビングで寝ることになったクリスマスだけど、全然嫌じゃない。埜と一緒だとどこでも平気なんだろうな。
それから直ぐに寝てしまい、俺は朝までぐっすりと眠ってしまった。
……う、運動した後は良く寝れる……
当然埜も直ぐに寝たと思っていたら、暫く俺の寝顔を見てニヤニヤにやけ、可愛い可愛いと萌えまくり、スマホでカシャカシャ寝顔を激写していたなんてつゆ知らず。
キラキラと暗闇で光るクリスマスツリーだけが、それをあたたかく見守っていた。
景森家のクリスマス終わり。
Merry Christmas!
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