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第11話
次の日真木が学校に行かないと兄も行かないので仕方なく仲良く登校。
電車では痴漢に遭わせまいと必死だし
そして女子の悲鳴のような歓声。
最早日課となったこの日常に大分慣れた。
下駄箱へつくと兄を呼ぶ聞き覚えのある男の声がした。
「玲!!」
見ると生徒会長の篝恭也がいた。
昨日の兄の衝撃的な告白のせいで彼の存在をすっかり忘れてた。
「ゲッ…」
「ああ、恭也…おはよう」
「おはよう
……と、弟君?」
「真木だよ!!可愛いだろ?」
兄がそう言うとバチッと篝恭也と目が合い真木はすぐ目をそらした。
「ほんと可愛いね
だけど……学校をサボるのは良くない
昼休み生徒会室おいで」
「…なんだ恭也知ってたのか
つーか見逃せ 全力で見逃せ!!
真木はなホントはいい子なんだよ
ただちょっと色々あってグレちゃっだけで__」
「兄ちゃんもう止めろ恥ずかしいから!!」
兄の圧力にも動じず生徒会室で待ってると肩にポンと手を置くとさっさと行ってしまった。
「……もう最悪」
昼休み、生徒会室に来いと言われたが面倒なのでサボろうとしたのだが
生徒会長直々に迎えに来てしまい逃げられなかった。
「君のことだから来ないと思ったんだ」
「言っとくけどなサボったのはテメーが余計な事言うせいだからな!!」
「まぁそうだねそれは謝るけど
元々君が教室を脱け出すからいけない」
「………」
ごもっともで返す言葉も無かった。
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