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第27話
扉が開かれたことでこちらに気がついた彼らは
顔が真っ青になる。
明らかに暴力事件でそれを教師に見られたのだから。
「真木……。」
「兄……ちゃん……?」
「お前ら、一体何をしている!?
そこを動くなよ。」
先生は急いで他の教師へ伝えるべくこの場を生徒会長の恭也に任せここを離れた。
「真木……。」
玲は真木に近づき喧嘩して傷付いたのであろう手の甲に触れるがパシッと振り払われた。
「触んな……。」
真木としてはまた何かしでかして呆れているんだろうと腹が立った。
分かってるそんなことは……。
だけど自分はこれしか出来ないのだ。
「大体、先に何かしてきたのはあいつらだし!!
俺らは売られた喧嘩買っただけだ。」
「本当っスよ。
二階堂だってやられて学校休んでんスから。」
蓮条も信じて欲しいと訴える。
「別に真木を疑ったりはしない。
まずは傷を手当てする方が先だ。」
玲が保健室に行こうと促すが真木はそれを無視して素通りして行き蓮条が後を追った。
残された玲は彼らを追う事はなく戻ってきた教師と職員室へ行き事情を話した。
そして返り討ちにあった上級生は病院へ運ばれ手当てを受けたと言う。
結局真木はこの日家に帰っては来ず
連絡もつかなかった。
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