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第30話
「何故真木の処分があの3年生と同じなんです?」
「何故って君の弟も3年生に怪我を負わせてしまったし。」
「は?何言ってるんですか?
あれは正当防衛でしょう。
真木は悪くありません今すぐ処分を解いて下さいと校長へもお伝え下さい。」
「そう言われても…ねぇ……。」
いきなりやって来た玲に抗議を受ける真木の担任はその圧力にたじたじになっている。
だが他の教師や生徒の手前決して聞き入れてはくれない。
「分かりました。
ならもういいです。」
そう言って玲は自分の担任の方へ向きこう告げた。
「先生、弟の謹慎が解けるまで俺も休みますので、では失礼します。」
それだけ伝え職員室を出ると
急に教室を出た玲を心配した女子達に出くわした。
「遠矢君どうしたの?急にどっか行っちゃうから心配しちゃった。」
「うん。それがね弟が不当に停学になったから抗議に行ったんだけど聞いてもらえなくて、だからその間弟が心配だから俺も学校休む事にしたんだ。
あ、でも停学を解いてもらえれば別だけどね。」
女の子達は揃って玲の味方をし、
酷い!!やら何とか停学を取り消してもらおうと話している。
その後真木の停学は何故かすぐに取り消しとなった。
更に数日後にその3年生達が誰かに襲われ再び怪我を負い入院したらしい。
「玲何したの?」
篝が呆れた様子で尋ねてきて飄々とこう答える。
「別に俺は何もしてない。
ただ、ちょっと家が金持ちの女の子にあいつ等襲われればいいのになんて愚痴っただけだよ?」
「……ほんとお前って質悪いな。
敵に回したら末恐ろしい。」
「だったらお前も真木には手を出さない事だな。」
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