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第35話
「え、兄ちゃんと付き合ってたの?」
「まさか!!あり得ないわ。
彼を呼び出して自分の言動を改めなさいって注意したぐらいで私が告白したとか彼も了承したとか事実と違う噂が流れて
女の子からの陰口や嫌がらせが大変だったわ。」
「うわ~。」
確かに玲と付き合う事は全校女子を敵に回すのと同じだろうし
熱狂的なファンは周りが見えなくなり何をしでかすか分からない怖さがあるから大変だったろうなと同情する。
「本当に迷惑な話しよ。
それにあの男と噂されるのは一番心外だわ。
あ、でも、貴方のことは好きよ。
可愛いもの。」
何故か間宮に気に入られた真木は人生最大のチャンスと浮かれていた矢先真木のスマホが震えた。
誰だよと不機嫌に見てみるとそこには兄ちゃんの文字。
「も、もしもし…。」
『真木今何処だ?
屋上いると思って行ったらいないんだが?』
「あ~ごめん今……。」
どうしよう…ここに来られちゃ絶対面倒な事になる。
「何?玲から?」
「うわっ篝!?」
いきなり耳元で喋ってくるから叫んでしまった。
『篝だと……あいつまた。
今からそっち行くから。』
それだけ言って電話を切った。
「クソ篝!!邪魔しやがって!!
じゃあ俺行くから。」
また修羅場になりそうなので生徒会室を出ようとドアを開けたその時目の前に兄がいた。
「なんで……屋上いるんじゃないの?」
「屋上にいるとは言ってない。
ずっとお前を探してた…って
なんだ間宮までいるのか。」
「それはこちらの台詞よ。
兄弟と言えどここまで付きまとわれて真木君も気の毒ね。」
「言ってろ堅物女。」
あーもう最悪だ……。
頼むから巻き込まないで欲しい。
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