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第47話
この日登校してきた蓮条は真木が学校にナイフを持ち込んだと噂を耳にした。
しかしいくら不良と言えど真木がナイフを持ってくるとは信じがたい。
だって彼はそんなものを使わず自分の手を使うタイプだ。
「二階堂何か知ってるか?」
「さぁ?詳しいことは知んないけど
風紀委員長がナイフを持った真木見つけたっぽいよ?」
風紀委員長……。
それを聞いて直ぐ様風紀委員長の柏木の教室へ向かった。
「おい柏木いるか?」
教室の入り口にいた人に訊ねると窓際の席にいる柏木を呼んでくれた。
「嗚呼お前か……こっち来い。」
彼は人気のない場所へ蓮条を連れてきた。
「遠矢真木はお前の友達だったな。」
「なぁ遠矢がナイフ持ってきたとか聞いたけど何かの間違いだろ?」
「残念ながらナイフを持っていたところを捕まえたからな。
まぁ勝手に下駄箱に入れられてたとか言い訳をしていたが。」
「言い訳じゃねぇよ。
それにあいつ最近下駄箱に画びょうとかなんか色々入れられてたっつってた。
今回もきっとそうだ!!」
真木と知り合って数ヶ月だが彼が嘘を言うような奴では無いことは知ってる。
「……本当か?
では、あのナイフは別の誰かが嫌がらせで入れたと言うことに違いはないんだな?」
「ああ、間違いない!!」
「……分かった。こちらも調べてみよう。」
「え、あ、ああ……ありがと」
意外だった。
まさか自分の話しなんて信じないと思ったから。
「意外だって顔してるな。」
彼は蓮条の心をお見通しのようでクスッと笑った。
「君が遠矢真木を信頼してるのは君の態度で分かるし、僕は君が悪い人じゃないと知ってるから君を信じるんだよ。」
「……っ!!
ありがとう………。」
嫌いだと思ってたのに話せば全く違う彼を見れる。
そう見方が大きく変わったと同時に自分の心に特別な何かが現れたように感じた。
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