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第62話
「ちょ、兄ちゃん何でそんな聖が嫌いなわけ?」
そう質問すると玲は足を止め眉を顰めこちらを見る。
「な、何?」
「はぁ……お前はもっと自覚を持った方がいい!!だから恭也にも狙われるんだ」
「は?何言ってんのか意味わかんないんだけど!?」
「無自覚な上無防備だから困る」
呆れるように斜め上を見つめそう言われた。
結局玲の言うことが分からないまま夕飯の時間になった
玲は勿論真木の隣に座るのだか……。
「じゃ、俺も真木の隣座ろ!!」
「おい真木に近づくな」
「そんなん俺の勝手やんか
玲にとやかく言われる筋合いはないっての」
聖が玲とは反対側の真木の隣に座ったのが気に入らない玲は不満のようで
露骨に嫌な顔をする。
だが聖はそれを割らてさらりと受け流す。
それが余計に玲の癇に障り不機嫌になるし
間に挟まれるこちらの身にもなってほしい。
そのまま二人の間に流れる微妙な空気に挟まれ食べる食事は無味に感じる。
もう帰りたい……
「なぁ真木、飯食ったら俺と風呂入らん?」
「えっ一緒に?」
「いいやん昔はいつも一緒に入っとったろ?」
「いや…ま、そうだけど……」
聖がそんなこと言うから
玲の目が殺人鬼の目に変わる。
「ふざけるな真木は俺と入るんだ」
「え~じゃあ3人で入る?
ちっちゃい頃は3人で入っとったしさ~」
「テメェは来んな!!邪魔だ」
「ほんと何処までブラコンなん?
真木も疲れるよな
可哀想に」
「んだと?」
この二人いつまでこんな会話続けるつもりだ?
聖も聖でなぜ挑発するようなことをするのか……
と言うか
「俺は誰とも一緒に入らねぇから!!」
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