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第64話

その後も聖はとしつこく一緒に寝ようと言ってくるが、部屋に玲が入ってきた事によって聖は追い出された。 「あのクソ野郎真木と寝るのは俺だっての!!」 「…………。」 今聞き捨てならない事を聞いたのだが…… 「暑苦しいから別々に寝たいんだけど。」 「さて、まだ少し早いが寝るか真木!! ほらもうちょっとそっち詰めろ。」 「聞いてないよこの人!!」 真木の言葉はまるで聞こえないとずけずけと隣に潜り込んできてむぎゅっと抱き締められる。 「ちょ、兄ちゃん暑苦しい!!離れろ!!」 「少しくらいいいだろ? 俺はお前が好きなんだ、愛してる。 怖いんだよ、お前が誰かに取られるのが……」 彼らしくない弱音に少し罪悪の念を感じた。 そこまで真木が好きなのだと……… だけどもうちょっと信用してくれてもいいんじゃないか? 恋愛感情のない相手にどうにかなるつもりもないし、それなりに力もあるのだし。 それでも不安を感じる玲を安心させようと彼の方を向くと唇へ口付けた。 玲は驚いた顔をしていたがその内その気になって舌を入れてくる。 「ん……はぁ……ん……。」 「真…木……ん………。」 十分に互いを味わった所で唇が離れる。 「今回だけだぞ!! その……こんなこと、するの……」 不本意だが普段見ない玲の姿が見ていられなくなったからだ。 「真木……うん、ありがとう」 「つーか俺が簡単に押し倒されるわけねぇだろ。 手ぇ出してきたら半殺しするし!!」 「うん、そうだな。」

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