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第71話
聖が蝋燭に火を着けた所で花火を取り出し、花火に着火する。
ぶぁっと勢いよく吹き出す花火がまた綺麗だ。
「見て見て!!玲お兄ちゃん!!綺麗。」
綾乃が兄玲に見て見てと楽しそうにはしゃいでいる。
「ああ、綺麗だな。
じゃ、俺は線香花火にすっかな。」
玲は線香花火を取りしゃがんで火を着ける。
するとパチパチとゆっくり火花を散らし後に激しさを増しその後その勢いは落ち、そして静かにポトッと火種が落ちた。
「あ~あ落ちちゃった。」
「落ちちゃったな。」
小さな子の相手は疲れるが、これも真木からのご褒美の為だと玲は頑張る。
「よっしゃ俺4本行こ!!」
一方真木は花火を1度に4本持ち一気に火を着け4本分の花火が火花を散らし振り回し遊ぶ。
「なら俺6本!!」
聖が真木と張り合うように6本に火を着けた。
より勢いよく火花を吹き出す6本の花火は煙を撒き散らし辺りは真っ白になって周りが見えなくなった。
「おい聖煙いぞ!!」
「あはは~ごめん。」
聖は花火を持ちながら真木の傍に来ると
真木の頬にキスをしてきた。
「………っ!!」
「これで許して?」
驚いて目を丸くし聖を見るとにっこりと笑みを向ける。
また……聖はどういうつもりだ?
「聖……?」
「好きだよ真木。」
「!!」
花火が消えると段々と煙も薄くなり玲と綾乃の姿も見えるようになった。
聖はというとまた何事も無かったように
次の花火を手に取った。
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