『好きだよ真木』 聖は確かにそう言った。 好きとはどういう意味の好きなのか？ やはり恋愛的な意味だろうか？ いやいやいや、そもそも同性男だぞ!! しかも従兄弟だ!!おかしいだろ!? いや、その前に兄が弟に恋をしている方がおかしいのか…… もう、考えるのも面倒になり花火も全部やり終えて家の中へと戻る。 そして風呂に入って歯磨いてベッドへ入った。 ｢はぁ～。｣ 考えないようにしようとするも聖と話したり近くに来るたび変に意識して考えないようにすることも出来ずまともに顔も見られないし 正直言ってかなり動揺している。 そんな時にトントンと部屋のノック音が聞こえ玲が入ってくる。 ｢に、兄ちゃん……あ、綾乃ちゃんは？｣ ｢寝た。俺と寝るってうるさくて仕方ないから寝るまで一緒にいたけど。｣ ｢そう…なんだ……。｣ どうしよう……聖のせいで玲の顔も見られない…… ｢なぁ真木。｣ ｢へ!？｣ まずい……話しかけられただけで動揺してる。 このままでは気付かれてしまいそうだが玲は真木の顔を覗き込んでくる。 ｢う、うわっ!!何!?｣ ｢いや……お前なんか聖を避けてるから… ま、それはいいことなんだが何かあったのか？｣ 流石兄、気づいてる…… 仕方無いからと真木は適当に話題を振ってみた。 ｢えと……あのさ……キスって好きな人以外に出来ると思う？｣ ｢…………されたのか？｣ ｢いやいやいやいやされてないよ!!されてない!!何となく聞いてみただけだからっ!!｣ ｢で、いつ何処でされたんだ？ あんのクソ野郎ぶっ殺す!!｣ 駄目だ、やはり兄に隠し事なんてできません…… 完全に墓穴を掘りました。