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第74話
聖が玲にキスをした……
聖は玲が好きなのか?
いやしかし、真木を好きだと言った。
真木はこの状況に頭がパンクしそうになっていた。
「てめっ何しやがる気持ち悪い。」
慌てて聖を突き放しキスされた口を袖で拭う玲に対して微笑し淡々とこう話し始める。
「俺さ、玲が嫌いなんだよね。
真木を取られるのも不愉快。
だけどさ、お前を見てるとムラムラしてくんだよ。」
うん、言ってる意味が分からない。
「俺はお前が憎いよ玲……
だけどそれでもお前に対しての嫌悪はない。
やけんキスしてみて思った。
お前を抱いてみたいってさ。」
「はぁ?」
一体何言い出すかと思えば余計に彼の考えが分からなくなってくる。
「勿論真木も好きだよ。
どんどん色気の増す真木を俺のものにしたかったし俺にキスされて悶々と悩む真木は可愛いし。そしてそれを知った玲がキレるのも面白い……」
「お前おかしい……」
「ああ、知ってる。」
自分の歪んだ性癖を笑顔で語る聖に二人は呆れるしかなかった。
「てか何?聖はどうしたいわけ?」
もう意味が分からない中取りあえず一番気になった疑問を真木が投げ掛けた。
「そうだな……真木とは正式に付き合いたいけど玲とはセフレでいたい……とか?」
これはどう反応していいのか、もう関わるのが面倒になってきた。
「あ、やっぱ引いた?
ま、自分で言っとって俺ってヤバいやつだよな~とか思ったけど。」
「……真木、この馬鹿に絶対近づくんじゃねぇぞ。」
「………。」
なんだか遠矢の家系は変態が多いなと遠目で玲と聖を真木は見つめるのだった。
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