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第79話
その頃、蓮条修は盆だと言うのに暇だった。
両親は仕事で姉は彼氏のところだし真木は福岡、二階堂に至っては海外旅行だ。毎年海外でバカンスらしい。
自分は海外どころか旅行すらもずっと行ってないって言うのに……。
「暇だ……」
家にいてもすることがない。
宿題はたっぷりあるのだがそんなものをする気はない。
暇すぎて何処に行くでもないが外に出掛けることにした。
適当にブラブラと歩いていれば何かあるだろうと思ったのだが、見覚えのある人を見つけた。
「柏木発見!!」
そう、風紀委員長の柏木護だ。
「れ、蓮条
何でここに……?」
「別に暇すぎて
盆なのに家も誰もいねぇし。」
「……じゃあ僕と同じか。」
「なんだ、お前もぼっちか。」
「…………」
どうやら彼も母親が仕事でいないとのこと
親しい友人と言うのもいないらしい。
まぁ、こんな堅物だと付き合いにくいだろうなとも思う。
悪い奴ではないのだが。
「じゃあ俺とどっか付き合えよ。
俺暇なんだ。」
「ああ、それは構わないが
何処に行くんだ?」
「………何処行く?」
「そうなると思った。
ならこの近くのカフェはどうだ?」
「OK!!丁度小腹がすいたきたところだし。」
そう言うことで柏木のオススメだと言うカフェへ向かった。
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