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第87話

玲は真木の手を引きながらまずは大水槽エリアへやって来た。 中にはいろんな魚と鮫などが一緒に泳いでいる。 「おお、すげぇ!!なぁ兄ちゃんあの魚って何?」 真木が群れになって泳いでる魚を指差した。 「あーあれは鰯だな。」 「ふ~ん……なぁ思ったんだけど魚と鮫が一緒に入ってて何で喰われないの?」 「それは鮫が腹減らないようにきっちりエサやってるから基本他の魚は襲わないが、絶対喰われないと言うことも無い。」 「マジで……?」 真木は喰われることもあんの?とちょっと引いていた。 「てか鮫って食えるのかな?」 「……まぁ、フカヒレと言うものがあるしな。」 真木鮫を食べたいのかと玲は心の中で突っ込むも直接口には出さない。 次のエリアに行くと南米に生息する魚がいた。 「兄ちゃんピラルクだって!! なんかこいつなら食えそう」 「………。」 続いて触れ合いコーナーに来た。 そこにはヒトデとナマコが触れるらしく、それを知った真木はしゃいでいる。 「ヒトデ意外と可愛いな。 そういやヒトデ食ってるのテレビで観たけど美味いのかな?」 「……どうだろうな。」 次に真木はナマコを手に取った。 「うわ~不味そう……。」 さっきから真木はずっと食えるか食えないかばっか言ってるが無意識なのだろうかと 玲はどう反応すればいいのか分からなかった。 「なぁ兄ちゃん……。」 「なんだ?」 「………何でそんな離れてんの?」 「何がだ?」 「いや……こっち来なよ。」 ふれあいコーナーから少し距離を取る玲に真木が手招きするが 玲は微動だにしない。 何故かって? それは……

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