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第89話
兄が早く別の場所に行きたがっているので仕方ないから次へと向かった。
「真木、もうすぐイルカショーが始まるらしいが…」
「見る!!」
メインイベントとも言っていいイルカショーを見るためショーが行われる場所へと向かった。
この晴天の中だと少々暑いがそれよりも楽しみが勝る。
「そういやさ、腹減らね?」
「そうだな、もう1時だしこれ見たら何か食べないと。
何がいい?」
「う~ん……パフェ!!」
「それは後でな。」
「じゃあイルカショーが終わるまでに考えとく。」
そう話しているうちにイルカショーが始まった。
飼育員さんが指示を出すと勢いよくジャンプしたり
ボールを尾びれで蹴ったり
やはりテレビで観るより直で観た方が迫力がある。
「スゲー!!イルカって賢いよな~。」
「まぁ、イルカは相当知能が高い生き物だからな。」
兄と話してる間に今度はイルカが飼育員を乗せて泳ぎだした。
ぐるッと観客席を一周しその後はイルカが飼育員さんを下から押し上げ飼育員さんがジャンプした。
「すっげ!!」
そんな中あることに気づいた。
玲がイルカ出はなく真木をずっと見てることに。
「……えと、何?」
「いや?ただ真木がはしゃいでる姿が可愛いな~って思って。」
「……この変態!!」
そして最後はイルカが胸ビレを振ってバイバイして終わった。
「さて、ちょっと遅い昼飯食べに行くか。
で、何がいいか決めたか?」
「………。」
「うん。だろうな。
イルカに夢中だったもんな。」
玲がクスりと笑う。
彼の言う通り、真木は目の前のショーに夢中で何も考えていなかった。
「じゃあこの水族館にあるレストランでいいか?」
「うん。なんでもいい。」
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