92 / 194
第92話
長い夏休みが終わり学校は2学期に入り早くも文化祭の時期が近付いていた。
そして現在クラスで出し物の話し合い中なのだが真木にとって最大のピンチがやって参りました。
「と言うことでヒロインの白雪姫は遠矢君に決まりました!!」
「イエーイ!!」
「じゃ、遠矢頑張ってね~」
「な……嘘だろ……」
真木のクラスは劇、白雪姫をやることに決定したのだが何故か真木が白雪姫役になってしまったのだ。
当然女装しなければならず、真木は頭を抱えた。
そしてこのふざけた企画を提案したのが
真木の隣でニヤニヤほくそ笑んでる二階堂だ!!
『ハイハーイ!!俺、遠矢の女装が見たいでーす。』
どうせやるなら真木を女装させた方が話題性もあるし皆納得だと思うと意味不明な事を言い、周りも同調しやがったのだ。
「テメッ二階堂ぉ!!」
「アハハ~楽しみだな~お前のじょ・そ・う。」
真木の肩にポンと手を乗せ明らかにからかってる。
本当に性格の悪い奴。
「でも遠矢の女装見たがってる奴ってコイツだけじゃねぇしな。
案外男子で真木の隠れファン多かったりするし。」
そう蓮条が真木の知らない事実を淡々と喋る。
「………マジで?」
この事実が憂鬱で真木は現実逃避で教室を出た。
「あれ?真木君?」
「……ゲッ!!」
しかも運悪くこんな所で篝に出くわすのだから最悪だ。
「ゲッて酷いな。
またサボりかい?確か今は文化祭の出し物を決める話し合い中じゃないの?」
「あんなクソみたいなイベントとか無くていい!!」
いっそ無くなってしまえばいい。
そうすれば女装などふざけた事しなくていいだろ。
「つかお前こそこんなところで何してんの?」
「ん?僕は先生に呼び出されたから。
それにしても随分ご機嫌斜めだね。
どうしたの?」
ともだちにシェアしよう!