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第100話
マズイ……。
これは非常にマズイ……。
こんな真っ暗な中何処からお化けが現れるかも分からないこの状況で一人でどうしろと?
真木は今頃気付いた。
お化けが苦手なのだと。
今までテレビでしか幽霊とか見たことないし、
肝試しでも幽霊とか遭遇しなかったし、
お化け屋敷なんて入ったこともない。
実際に見たら(偽者だが)想像以上に怖かった。
つまり実際に脅かされることが駄目なのだ。
早く兄を探すか出口を見つけるかしないと
自分の心が持たない……。
取り合えずゆっくりと歩き始める。
「に、兄ちゃ~ん……。」
か細い声で兄を呼ぶが返事はない。
兎に角探さなければと角を曲がろうとしたその時。
「ぐあ~。」
呻き声をあげながらゾンビが現れこちらへ向かってくる。
「ぎやぁぁぁぁぁ!!」
驚いて悲鳴をあげる真木にゾンビは勢いよく近づいてきた。
そして___。
一方玲はというと
マズイ……。
非常にマズイ……。
真木とはぐれてしまった。
早く探さねばと玲は必死になっていた。
とは言え辺りは暗く何処にいるのか分からない。
「真木何処だ?」
するとぎやぁぁぁぁぁと言う真木の悲鳴が聞こえた。
「真木!?」
声のする方へ全速力で駆け寄るとそこに愛しき真木の姿が見えた。
だが同時に床に一人横たわる人物がそこにあった。
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