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第101話

ドカッと音がし、はっとした真木は冷や汗をかく。 ゾンビにビックリし過ぎてつい思いっきり殴ってしまいゾンビが倒れてしまったのだ。 「あ、あの……大丈夫ッスか?」 「あ………ぅ……う…ん……………」 弱々しく答えるゾンビにどうしようかと途方に暮れていると 玲の真木と呼ぶ声がだんだんと近づいてきたのに気づいた。 「真木!!」 「兄ちゃん!! 良かった………。」 玲と再会したところで事情を話し助けを求める。 「流石真木!!陸上部の松崎が伸びてる。」 特に慌てる様子もなく感心したように話す玲は 倒れている松崎をパシパシと叩く。 「おい松崎起きろ!! いつまでも伸びてんじゃねぇよ。 真木が困ってんだろ!!」 「ひあっ…い……!!」 玲に理不尽に怒られて変な声を出しながら ようやく立ち上がった。 「と、遠矢!? おまっ何でこんなとこいんだよ?」 「ん?弟とデート中だ。 空気読めこの野郎!!」 「はぁ?デート中ってなんだよ? お前サボってないで働けよ‼」 ご尤もです。 しかしそんな事を言われても動じない玲。 「てか弟って……スカート……… マジか………。」 真木をじっと見て衝撃を受ける彼に玲のストレートパンチが炸裂した。 「いっ……何すんだよ!!」 「てめぇ真木を色目で見んじゃねぇよ。 殺すぞ!!」 「べ、別に色目でなんて見てねぇよ!!」 「何だ?真木に魅力がねぇと?」 「んなこと言ってねぇだろ!! うぜぇよこのブラコン‼」 なんだか松崎が不憫に思えてきて真木はもういいからと兄を制する。 「てか、どうでもいいけどさっさとここから出たい。」 もう、ここから一刻も早く出たくて玲の手を引っ張って脱出した。

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