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第103話

「はぁ………。」 文化祭2日目の最終日。 真木は昨日に引き続き朝からため息が溢れる。 何故かって? そりゃあこの文化祭の一大イベントである女装コンテストが開催されるからだ。 実は他にもミスコンやミスターコンもあるのだが何故か毎年女装コンテストが一番盛り上がり、トリを飾っているのだ。 因みにミスターコンには玲は出ないらしい。 優勝間違いないが、本人が頑なに断っているのだという。 それを聞いて自分も強く断ればよかったと真木は後悔した。 しかもこの下らないコンテストに貴重な文化祭まる1日を使うのだから驚きだ。 全く……どんな文化祭だとツッコまずにはいられない。 因みにこの女装コンテストはエントリーした10名の中からグランプリが選ばれるのだが、 その選び方は出場者が順番にモデルのようにアピールし審査員5人がその場で上位5名を選ぶ その中から全校生徒の投票で決まると言うわけだ。 そして更に審査員には昨年優勝したOBの 和田泉先輩が来ることとなり学校中そわそわしてる。 なんでも和田先輩男でありながら相当な美人らしく男からの告白が絶えなかったんだとかなんとか……。 そんな彼が好きだったのが遠矢玲だったらしいが、真木にしか興味のない彼はは和田先輩の告白を断ったとか。 まぁ、そんなことは今真木にはどうでも良く、 目の前の事で精一杯だ。 「遠矢君そうじゃなくて…… こうやって……。」 「こ、こう……?」 「もうちょっとこんな風に。」 真木は今クラスメイトの女子たちに女装コンテストで行うウォーキングを叩き込まれている。 それを覚えるのに必死な俺は和田先輩が来るとかそんな事考えてる余裕なんて無い。 なんせ真木の衣装を作ったりウォーキングの手解きをしてる女子達も注目の的になるから優勝させたくて必死だ。 コンテストを目の前にして真木は女子達の選んだ茶髪の胸辺りまでのウィッグを着け、ピンクのワンピースにウエストにベルト、白のカーディガン、そして履き慣れない白のパンプスと準備はできた。 そしてステージの舞台裏へと向う。

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