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第114話
玲は今非常に機嫌が悪かった。
何故か?
決まっているだろう!!
昨日折角真木といいところまで行ったのに母親が帰ってきたせいでお預けだ。
学校へ行くと女子達がざわざわとしていて
いつもなら俺に駆け寄ってくるのに今は誰一人として近づいてこない。
真木と別れ自分の教室に向かう途中篝と遭遇した。
「やぁ、今日は随分ご機嫌斜めだね。
女の子達も怖がって近づいてこないし
どうしたの?」
「るせーよ
俺はな欲求不満なんだよ!!」
「玲、分かったからそう言うこと大声で言わないで。」
彼のそんな制止も無視し吐き出すように言葉を続けた。
「昨日真木とこれからと言うときに
母さんが帰ってきて結局最後まで出来ねぇし
じゃあ真木とできる日はいつ来るんですかってさぁ‼」
学校の廊下で下の話を興奮しながら話す玲に
篝は冷や汗をかきながら必死に落ち着けと宥めて来る。
イライラも多少は発散出来たことだしまぁ、不満は消えないが落ち着いたところで教室へと向かった。
だが玲が不機嫌だと言うことは何故か校内全体に広まっているようで教室に入っても女子が近づいて来るどころか気を使って静かに喋っている。
「ほんと遠矢君機嫌悪そうだね。」
「し~ダメよ、静かにしないと
遠矢君に迷惑よ。」
女子達のそんな会話が聞こえてきて逆にイライラする。
ここで気を使われて寧ろウザいと思う俺は相当ひねくれてるんだろうなと鼻で笑った。
そんな罰が当たったと言ってもいいのか先程の篝にイライラを撒き散らしたあの出来事をこの後、後悔することになる。
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