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第120話
「昨日の遠矢の様子知りたくないッスか?」
「…………」
二階堂の発言に玲はピクリと反応するも彼と関わりたくない為黙っていると彼は昨日真木がどんなだったのかペラペラと喋り始めた。
彼の話によると昨日真木と彼等は学校を脱け出しゲーセンやらなんやら遊んでたらしい。
しかし真木の様子はずっと不機嫌でついには
3人に絡んできた不良数人をボコボコにしたとか……。
流石に二人も真木に何かあったのか聞くと
昨日見た光景を話したんだと。
「いや~まさかお兄さん浮気するなんて思わなかったなぁ~。」
「だから違うと言ってるだろう。」
「だとしてもそう受け取られるようなことしたって事ですよね?」
「だ、か、ら、不可抗力だっつってるだろ!!」
自ら望んで進藤とそんな風になるわけがない。
「……まぁ事実はどうでもいいですよ。
問題はあいつがどう受け取るかだし
不可抗力だとしてもそうなったのは事実だろう?」
そんなこと分かってる。
だから厄介なんだ。
「まぁせいぜい頑張って誤解解いてくださいね。」
蓮条が玲の肩にポンと手を置き去っていった。
全く、言うだけ言って何なのか……。
甚だ迷惑だ。
午後、玲たちのクラスは体育で校庭に出ると
すぐに進藤がニヤニヤしながら玲の方に寄ってきて後ろから抱きついてきた。
「お、おい離れろ!!気色悪い!!」
「ははっ相変わらず冷たいな~。」
そう言って離れたかと思えば今度はキスされるかと思うくらい顔を近づけてきて警戒していると手を握ってきた。
「おい離せ。」
「嫌だ。」
握られた手を振り払おうとするもこいつ無駄に力が強く離れない。
そしてへらへらと笑ってやがる。
本当に不快だ。
だがこの時まさか真木がこの様子を見ているなんて思いもしなかった。
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