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第129話
昨日玲は真木が友達の家に泊まると電話があったことを母から聞き真木に誰の家に泊まるのかとメールを送ったのだが関係ないと返された。
真木と直接話したい玲は電話をかけたのだが切られ更には電源を落としたのか全く繋がらなくなった。
「はぁ~。」
「…………。」
「会長、いい加減それを追い出して欲しいのだけど。」
生徒会会計の間宮が不機嫌な玲を睨む。
玲は今とある事情で生徒会室にいるのだがどうやら歓迎されていないようだ。
「だってよ玲。
僕もいい加減出てって欲しいんだけど。」
「しょうがねぇだろ
教室行くと進藤が引っ付いてくんだから。」
そう、ある事情とは進藤から逃げる事だ。
「でもいい気味ね。
私、貴方の事嫌いだからこの際真木君もちゃんとした人を見つけて欲しいわ。」
「…………。」
間宮はやたらと真木がお気に入りのようで玲に向ける目とは真逆の表情を見せる。
この差は一体なんなのだろうか?
まぁ、彼女に嫌われた所で痛くも痒くもないのだが。
「あ、真木君。」
不意に篝が呟いた。
「真木?何処だ?」
「校門、凄いキョロキョロしてる。
きっと玲に会いたくないんだろうな。」
窓から見える愛しの真木は玲を警戒してか周りを気にしながら歩いている。
「……………。」
「玲?」
それを見た玲の胸の中は真っ黒な感情で溢れた。
悲しみ?悔しさ?多分色んな感情がぐちゃぐちゃになっているんだと思う。
こんな感情は初めてだ。
兎に角放課後ちゃんと話そう。
そう思って帰り真木の教室へ向かった。
「真木。」
「兄ちゃん……。」
一瞬目を合わせるも真木は玲の隣を素通りした。
思わず玲は真木の腕を掴んだ。
「待て真木話を__」
話を聞いてくれ、そう言おうとしたその時
パシンと手を振り払われた。
「真木……」
「触んな!!」
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