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第131話

玲の話を聞いた篝は真木が和田と親しくしていることに少し驚いた。 「……確かに意外だな。 女装コンテストで面識はあったとしてもまさか和田先輩と居たなんて。」 「だろ?つーかめっちゃ仲良さそうにむしろ俺より兄弟みたいだった。 俺はどうしたらいい?」 本当に弟となるとポンコツに成り下がると篝は呆れた。 「………はぁ、分かった。 僕が探ってみるよ。一応宛があるし。」 「本当か?助かる……。」 こんな玲を見るのは初めてだ。 よりによって僕に助けを求めてくるのだからと 仕方がないから和田に連絡してみようと思った。 こんなとき彼の連絡先を聞いといて良かったと思った。 早速メールで聞いてみるとそれから間も無く返信が来た。 『今真木君は僕の家にいます。 直接話したいので電話を空いてるときにお願いします。』 そう返事が来たので放課後、生徒会の仕事を終わらせ電話をかけてみた。 『もしもし』 「もしもし篝です。」 『ああ篝君。 早速なんだけど遠矢君は一体どういうつもりななのかな? 真木君、相当堪えてるよ。』 「はぁ……本人は無理矢理迫られて不可抗力だとか言ってますけど。」 これは確実に玲が進藤と浮気してると信じてる。 『不可抗力…ねぇ………。 じゃあ彼に聞いて欲しいんだけど、手を握られて振り払わないのも不可抗力なのかな?』 「………何の事か僕には分かりかねますので本人に直接お願いします。 電話番号真木君は言わないと思うので僕が教えますから。」 『それもそうだね。 ごめんね迷惑かけちゃって。』 「いえ………。」 迷惑かけて謝るべきなのは玲の方だろう。 いろんな人を振り回しすぎだ。 しかし進藤と手を握られて振り払わなかったと言うことだが……。 真木君以外に触れられるのを嫌う彼だ。 それに進藤は長身な上にバスケで鍛えられ力も強い。 "振り払わなかった"というより"振り払えなかった"のではないだろうか? 「まぁ、たまにはいいんじゃないかな。 玲は恵まれ過ぎだよ。」

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