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第134話

玲は浮気などしていないといったがまだ信じることは出来ない。 「証拠は? この間も手繋いでたじゃん。 それでも何もないって言えんの?」 「………そうだ。 残念ながら俺はあいつに力じゃ勝てないんだよ。」 なんだそれ、そんなんで俺が納得するとでも思ってんのかと、 兄ちゃんならもっとマシな説明すると真木はイラついた。 「つっても、真木はこれで納得するわけないよな。」 ………よく分かっているじゃないか。 「だから……」 だから…? 「あ、遠矢!!」 するとそこにこの前兄とイチャイチャしてた進藤が現れた。 「で、何よ?お前がいきなり呼び出すからビックリしたぜ。 しかも弟君に…って、和田先輩だよね?なんでいんの!?」 え、どういうことだ?兄が呼び出した? 何考えてんだこの人。 「ナニナニ?もしかして二人の前で交際宣言とか?」 「ああ、そうだな。」 今聞き捨てならないことを聞いた。 まさか兄から決別宣言? 思いもよらない言葉に胸がズキッと痛む。 そんな兄はスッと立ち上がり 向かい側に座っていた真木の所へやって来た 何だ? もう要らないって言いに来た? そう不安にかられていると玲は顔を近づけてきて次の瞬間唇に生温かいものが触れた。 え? 「なっ……」 玲を見て泉も進藤もビックリして目を見開いている。 それにこちらを見ていた店内の客も気まずそうに目線を反らした。 だって玲が真木にキスをしているのだから どう言うことなのか分からず頭が混乱してると 玲の舌が口の中に入ってきた。 ビックリして思わず兄を突き放してしまった。 「あ、悪い真木……つい、久方ぶりだったから。」 そう嬉しそうに兄は笑った。

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