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第135話

えっと……これは何だ? 進藤の交際宣言と言う言葉に兄が頷いたと思ったら真木にキスをした。 呆気に取られていると最初に口を開いたのは進藤だった。 「え~っと…… 俺にキスしてくれるんじゃないの?」 「はぁ?馬鹿じゃねーの?誰がテメェーなんかにするかよ。吐き気がする。 いいか、俺は真木以外に興味はない。 分かったなら金輪際俺に近づくな、勿論真木にもだ。」 真木以外に興味はない……はっきりそう聞こえ胸が熱くなった。 「はははっ何、俺そんなこと言われるために呼び出されたの?」 「ああ、そうだ。その為に呼んだ。 だからもう用はない、帰っていいぞ。」 「え~ナニそれ。 わざわざお前の為に時間割いて来たのに?」 「知らねーよ。 どうでもいいしお前が嫌いなんだ。 だからさっさと帰れウザいキモい死ね。」 玲にそう言われ渋々帰っていく彼になんだかちょっと同情する。 それにしても流石は兄。 こんなこと誰にも出来ない。 彼が帰っていった所で玲が話し始める。 「いくら話したところで弁解できるとは思わなかったから、だったら行動で示すほうが分かりやすいだろ? どうだ?これでもお前は俺を信じてくれないか?」 「………ここまでされたら戻るしかないじゃん。」 ズルいよ。こんなの拒めるわけないのに。 本当に兄ちゃんらしいと真木は笑った。 「ふははは。」 今までずっと傍にいて聞いていた泉さんが突然笑いだした。 「えっと……」 「ああごめんね。 遠矢君って他人にはこんな感じなんだなって。 そう言うとこ見たことなかったからビックリしちゃった。それが素なの?」 「皆遠巻きにしか見ないから知らないんだろうけど兄ちゃんって普段からこんなだよ?」 「そっか。 じゃあ彼には真木君しか無理だね。 でもま、真木君がもう大丈夫って言うんなら 僕はそろそろお暇しようかな。」 そう言って泉は立ち上がった。 「え、ちょっと待って。」 「ん?」 「えっと……ありがとう泉さん。 大好き。」 「僕もだよ。 またいつでもおいでよ。」 「うん。」

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