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第138話
ガタン……
ガラン……
…何やらリビングの方で音がする。
真木何してるんだと玲は様子を見に行こうにも身体が重く起き上がれない。
そのまま眠りの中に入ってしまい起きたら一時間くらい経っていた。
ヤバい……夕飯今日母さんいないから作らねぇと。
そう思って重い身体を起こすと部屋をノックする音がし真木が何かを持って入ってきた。
「……あ、あのさぁ……お、お粥作ってみたんだけど……食べる……?」
そっけなく差し出されたお椀にはお粥らしきものが入っている。
先程の音は俺の為にお粥を作ってくれていたのか。
料理の出来ない真木が俺の為に……
「い、要らないなら別にいいんだけど
あんま上手く出来なかったし……」
嬉しすぎてつい固まってしまっていた。
「いやいやいや食べる!!食べます!!食べさせて下さい。」
お椀を受け取り一口、口へ含む。
「どう?」
「うん。世界一美味い」
「嘘つけ、味見したけど美味くなかったし……」
「いや美味いよ。
それに真木が作ってくれてたってだけで俺にとってはどんな高級料理よりも美味いから。」
「………なんでそう言うとこサラッと恥ずかしげもなく言うかな。」
照れるようにそう言う真木もまた物凄く可愛くて興奮して更に熱が上がりそうだ。
また真木とヤれなくて最悪だと思ってたがこれもこれで悪くない。
いや寧ろいい!!
普段見れない真木の一面が見れたのだから。
「どうしたのぼーっとして
やっぱ体キツいの?」
俺が感慨に耽っていると心配そうに顔を覗いてきた。
ヤバい……可愛い……
「いや、大丈夫!!
それよりあんま俺の近くにいると風邪移るよ?」
「問題ない 俺馬鹿だし!!」
「ああ…そう……」
馬鹿は風邪引かないなんて信じこんでるところもまた可愛くてたまらないと思う俺は重症だな
いや……もう瀕死の状態か。
「じゃあお兄ちゃんと一緒に寝てよ。
寒いんだ。」
「………き、今日……だけ……」
ムスッとした顔するくせに素直に隣に来てくれる。
俺って幸せだと玲は真木を抱き締めながら眠りについた。
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