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第164話

「やっと会えた。」 そう言いながら五十嵐は真木の頬へ手を伸ばしてきた。 以前とは違う異様な雰囲気を漂わせた五十嵐に恐さからか、ビクッと体が反応するだけで動くことができなかった。 「ここずっとお前を見てた。 けど中々二人きりになれる様子が無かったから学校入って来ちゃった。」 無邪気な笑顔を見せるが不気味な様子は変わらず警戒はよりいっそう強まり冷や汗が流れる。 「五十嵐……」 「ん?」 「俺に何のようだ? 何もないなら早く帰らないといけねぇから。」 早く兄の待ってる場所へといかないとと言うと 彼は途端に無表情へと変わった 。 するといきなり腹部に衝撃が走り視界が歪む。 「悪いけど少し眠ってて。 面倒だけど裏門からでるか。」 しまったと後悔するもどうすることも出来ず、地面に倒れ込み気を失った。 その頃玲は校門で真木を遅いと思いつつ待ち続けていた。 まさか先生に襲われてるなんてこと…… そんな妄想が駆け巡り真木の教室へ向かった。 しかし既に鍵がかかっており中を覗いても誰もいなかった。 「あれ?お前遠矢兄か。弟ならさっき出た筈だが?」 「先生!!そうですか……じゃあすれ違ったのかも。 すみません失礼します。」 もしかしたらすれ違いになったのかもと再び校門へ向かいながら携帯へ電話をかけるが繋がらない。 「クソっなんで出ないんだ?」 補習は終わっているはずなのに真木がいない。 嫌な予感がする。 玲は下駄箱を確認し、既に外にいると判断すると校外を探し回った。 だが何処にも真木は見つからず焦りが募る。 「真木……何処にいる……!?」

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