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第168話

Masqueradeを出て玲は龍臣に送ってもらい二人で夜道を歩く。 「送ってもらわなくてもよかったのに。 面倒なんじゃないですか?」 「別にいいよ。 俺どうせ暇だし。」 それだけ言うと二人ともそれ以上特に話す事もなく黙々と歩いていく。 それから歩くこと数分、龍臣が口を開いた。 「あのさ、今更かもしんねぇけど純さんには気を付けた方がいいよ。」 「??」 「まぁ普段はいい人だけどさ、 怒らせると下手したら殺されるから。」 さらっと笑顔で言ってくる龍臣に恐ろしさを覚える。 「………それ笑えないんですけど。 てか何者なんですか純さんって?」 「さぁ~?でもあの人顔広いしかなり力は強いな。 俺もさ、中高で結構やらかしてたけど純さんには敵わねぇし。」 聞けば聞くほど怖い人なんだが、真木はそんな人と関わってたのか? 真木の友達付き合いはお世辞にもいいとは言えない。 少し考える必要がありそうだ。 「まぁでもこう言う時はほんと頼りになるぜ? あの人を敵に回してただですむわけねぇし。 マッキーは純さんのお気に入りだから今回の事も実は相当怒ってたりするし。」 「怒ってるわりにかなり冷静でしたけど。」 「あの人はそう言う人なんだって。 大丈夫マッキー必ず見つかるから。」 そう自信に満ちた笑顔で言われれば何か根拠でもあるのだろうと信用せざるを得なくなる。 結局家の近くまで送ってもらい別れた。 ついでに連絡先も教えてもらって。 見た目チャラチャラしてるが案外真面目な人なんだろうと思う。 一応純が捜してくれると言うがそれでもじっとしていられない。 自分も明日も捜すつもりだ 「真木……………」

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