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第184話
一方その頃、玲が修学旅行に行って初日の夜。
真木は兄がいないと結構静かで少し物足りない気がしていた。
風呂から上がった真木は誰もいない兄の部屋に行った。
勿論ここには誰もいない。
そしてキチンと整えられたそのベッドに横になった。
兄の匂いが広がるこの布団が安心感を与え居心地がいい。
………ふと、真木は思った。
あれ、俺って今寂しいのかな?
たまには兄ちゃんがいないのも楽でいいなんて思ってたものの、いざいないとなるとなんだか胸にぽっかりと穴が開いたような気持ちになる。
「……………」
そんな自分の気持ちを自覚してしまうとたまらなくなる。
それにこの兄の匂いも相まって真木の下半身が反応してしまった。
自分の兄に反応するなんて本当にどうかしてると思う。
だが、熱を持ったソレをそのままに出来ず徐に自分のモノに手を伸ばした。
「ん……はぁ……あっ……」
一度やりだしたらもう止まらない。
ソレを上下に扱く。
このベッドに染みついている兄の匂いはもはや興奮材料にしかならない。
そして更に手の動きは早くなる。
「ああ……あっ…ん……ぁ…ああっ……」
絶頂に達し白濁を手の中に吐き出した。
…………やべぇ、やってしまった。
事が済んだときには時すでに遅し。
猛烈に恥ずかしさが込み上げ後悔に苛まれる。
「ああああああ。」
俺もう駄目だ……
もう寝よう。
そう真木は思い自分のベッドへ戻り布団を被る。
しかし目を閉じたところで寝つけない。
さっきの自慰行為が頭から離れないのだ。
結局次の日は寝不足で遅刻して学校に行ったのは午後からだった。
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