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第187話

「何なのお前?」 「え?」 さすがの玲もそろそろ限界だった。 「俺はさ、彼女とかいらねぇの。 真木だけいればいいんだよ。 真木も俺と同じだしお前には関係ないだろ。」 「ご、ごめんなさい。 そんなつもりじゃ無いの。 私遠矢君の事が好きなの!!それで……」 「もういいウザい。 俺に付きまとうな。」 はっきりそう言って彼女から離れた。 だが、その後も何かと近づいてきて、 ごめんなさいとか真木を持ち上げるような発言とか必死に名誉挽回と訴えてくる。 なんでこう……進藤といい俺の周りにはしつこい奴等ばっかなんだ!?と玲は大きなため息を付いた。 「君、相当疲れてるね。」 「恭也……どうせ良い気味とでも思ってんだろ?」 「まぁね、でもちょっと同情するよ。」 良い気味なのは否定しないのか。 「てか同情すんなら高野をなんとかしてくれ。」 「無理だね。 僕に彼女をどうしろって言うのさ?」 「…………」 確かに篝に言ったところでどうこうなるような相手では無いだろうしな。 と言うかウザいとはっきり嫌悪感を伝えた筈なのにどんだけ自分に自信もっているんだ? だから女は嫌なんだ。 「遠矢く~ん」 「……………」 ほら、また来た……… 「あの…」 「あのさ、もういいからこれ以上俺に付きまとうな。 頼むもうあの発言無かったことにしていいから。 いい加減頭痛てぇわ。」 兎に角この女から離れたい。 「分かった……ごめんね。」 流石にここまで言えば分かってくれたようで玲から離れていった。 若干言い過ぎた気もするがまぁ他人などどうでもいい。

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