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第188話

この日は皆楽しみなスキーだ。 玲の周りからはヨッシャー来たーと歓声が聞こえる。 そんなに喜ぶ事かと玲は冷めた目で彼らを見ていた。 そしてスキー場ではやり方や気を付けることなどの講習を受けついに滑る事ができるとあって皆のはしゃぎようは凄い。 中には経験者もいてそいつらはすいすい滑っているがやはり初心者はそう簡単にはいかな。い 「おわっ!!」 転ぶ奴が大勢いる。 そんな玲も初心者なのだが 「うわっスッゲ遠矢。」 「お前初めてなんじゃなかったのかよ?」 「ん?初めてだが?」 「「マジで?」」 初めてのスキーなのだが案外簡単に滑れる。 と言うか皆何にそんな苦戦しているのかが分からない。 そう言うとムカつくとか腹立つと言われた。 すると退いてと言う声がその方へ振り返ると同時にドンとぶつかった。 「いてて……あ、ごめんなさい遠矢君。」 そしてそのぶつかった相手が高野だった。 「お前………」 「ほんとごめんね。 止まんなくって……… 遠矢君ってスキー上手だね教えてくれないかな? 出ないとまた人にぶつかっちゃう。」 こいつ……絶対わざとだろ。 そしてかなり計算深い。 玲は眉をひそめる。 「お願い遠矢君。」 「分かったよ少しだけだ。」 「わーいやったー!!」 流石にこう来ると断りづらい。 仕方無く俺は高野にスキーを教えることとなった。 「う、うわっ!!」 だがそんな急に上手くも行かず彼女はドサッと派手に転んだ。 「だからそうじゃねぇって。」 「ごめんね私運動音痴だから。」 はぁ………疲れる。
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