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「これじゃあ‥‥‥無理です」  僕は体制を立て直し、稔さんに縛られた両手を突き出す。 「しょうがないね」  渋々といった感じで、稔さんが僕の手首から帯を解いていく。  僕と稔さんの手にある指輪に、ついつい目が行ってしまう。  サイズとかよく分かったなと、僕は今更ながら驚く。それと同時に羞恥心が湧き上がってくる。  帯を解き終わると、稔さんが僕を見つめどうぞ、と一言溢す。  僕は稔さんを押し倒すと、稔さんの下着を脱がし立ち上がったモノに舌を這わせる。  今日は円滑剤を使っていないので、少し不安があった。  次第に稔さんの息が上がり、その事が僕の心を強くかき乱してくる。  自分の拙い舌遣いで、こんなにも稔さんが興奮してくれるのだと思うと堪らなくなってしまう。 「んっ‥‥はぁっ、んん」  質量を持ったモノをなんとか、口に頬張り頭を動かしていく。 「っ‥‥‥はぁっ、玲くん。イっちゃいそうだから、離して‥‥‥」  稔さんが荒い息遣いで、僕の頭を撫でる。  僕は仕方なく唇を離す。右手で掴むとゆるゆると摩る。 「玲くん。おいで」  稔さんが僕を優しい声で呼ぶ。  僕はその言葉に導かれるように、仰向けになっている稔さんの上に跨がる。 「ゆっくりでいいからね」  稔さんが少し潤んだ瞳で僕を見上げる。  僕は稔さんのモノも右手で支え、窄まりに当てる。  入るか不安はあったけど、稔さんが両手で僕の腰を掴み支えてくれる。  左手にある指輪が腰に触れ、冷たい金属の感触を感じる。 「はぁっ、んっ」  ゆっくりと腰を落としていく。いつもとは違う状況に、余計に違和感を感じてしまう。  稔さんも苦しげに息を詰める。  なんとか根元まで入れる事が出来ると、一仕事終えたように僕は息を吐き出す。 「大丈夫?」  稔さんが気遣わし気に、僕を見上げる。 「だ、大丈夫です」  息も絶え絶え、僕は呟く。気遣ってくれる稔さんを、やっぱり優しいなと思う僕はおかしいのだろうか。  稔さんがゆっくりと腰を突き上げ始めると、僕も流されるように思考が再び止まってしまう。

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