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いつもとは違う刺激に僕は思わず、腰を浮かせようとする。
それなのに、稔さんががっちりと僕の腰を押さえつけ、余計に深く入り込んでしまう。
「――っん、はぁ、ああ」
僕は膝が震えてしまい、思わず前に倒れ込む。
稔さんが僕の指を自分の指で絡ませ、なんとか体勢を立て直す。
「……乱れすぎだよ」
稔さんが、困ったように微笑む。
自分でも分かっていた。でも、抑えることが出来ない。
「はぁっ、ああ」
僕は何も言い返せず、目を閉じて荒い呼吸を繰り返した。
稔さんの視線が痛いぐらいに、突き刺さる。
恥ずかしい気持ちもあったけど、僕はそれどころではなかった。
「でも……可愛いよ」
そう言って、またしても稔さんが腰を突き上げ始める。
容赦ない動きで、ぐちゅぐちゅとした卑猥な音が立ってしまう。
「あぁっ、あっん、はぁっ‥‥‥い、いやぁ」
自分でも驚くぐらい、甘ったるい声が出てしまう。
相手が女性だったらきっと、ドン引きされてしまうだろう。
稔さんに突き上げられる度に、全身に耐え難い刺激が駆け巡る。
涙が頬を伝い、唇がわなわなと震えてしまう。
怖いぐらいの快感に、どうしたら良いのか分からなくなってしまう。
さっきまでの不安も、気づいた時には消え去っていた。
「ああっ、もうだめ」
限界が近づき、貪るように自ら腰も動かす。
僕は限界に達し、先端から熱い液が溢れだした。
「あっ、はぁん、み、みのるさん‥‥‥」
稔さんのお腹に白濁した液体が飛び散り、汚してしまう。
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