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普通に買い物をして、狗神の服を買って、少し多めに食料も買い込んだ。家に帰って、軽くご飯を食べて、何か作り置きでもするかとキッチンに立ったはずなのに。
「っ、は、も、やだって、あぁっ」
後ろから揺さぶられて、ベッドの枕に頭を押し付ける。シャツも脱いでないのに、ズボンとパンツだけ脱がされて、狗神に後ろから犯されて、気持ちがよくて、でも、
「は……………っんぅ、あ、」
「もっとなけって、かわいい」
誰がかわいいんだ!かわいいって言われて喜ぶ男なんていないんだって、言いたいのに口から洩れるのは喘ぎ声だけで、ただされるがままに嬌声をあげた。
「は、ほんと、相性さいこうやなっ」
目の前がチカチカするほど深く穿たれて、体がビクビクと絶頂を迎える。後ろから狗神に覆いかぶされて、うなじをぐっと嚙まれる。さらに奥に入ってきた狗神が、俺の体内に熱いものを放ってからずるりと抜けた。
「っ、は、は、」
「………美琴」
ぐるっと、うつ伏せになっていた体を仰向けられて、頬を撫でられる。ジトっと汗ばんでいる狗神の掌が触れて、無意識にその手に頬を寄せた。
「中に、出すなって、言ったのに…」
「無理やな。俺、犬やし」
「意味わかんないんだけど………も、疲れた」
頬に触れる手と反対側の手が、俺のわき腹をなぞってべたべたになった下腹部に飛び散った白を指先ですくって舐めとる。
「っ! おまえ!何してんの⁉」
「舐めとる」
「見ればわかるって、そうじゃなくて‼汚いだろっ」
肘をつきながら体を起こすと、狗神の顔がへそをゾロリと舐めて、体がびくりと跳ねた。
「っ、も、やめ」
「辞めない」
「だって、今、ひるま……!こんな、」
こんな事、なんで真昼間からやってるんだ。狗神に体をなぞられただけで力が抜けて、体がもっと快感を欲しがっているのが分かる。ぞわぞわして、落ち着かななくて、もっと熱が欲しいって、
「ひぁッ」
片膝を持ち上げて、狗神の舌がゆっくりねっとりふくらはぎをなぞりながら足首に噛みついた。
「やだ、って、も」
「なぁ、美琴?」
ぬるりとした感触が反応しかけた俺のものに重なって、狗神がわずかに腰を揺らす。
「美琴」
「っ、なに、ん、」
「俺に名前つけて」
「は、なに」
「名前」
ゆるゆると重なり合った熱が、快感を連れてきて思考がどんどんまともなことを考えられなくなっていく。片足を狗神の肩に乗せられて、下腹部に熱が集まって、そこに感覚が集中してしまう。
「美琴」
「っ、なに」
「名前、付けて」
なぁ。と狗神が重なった熱を刺激し続けてくる。先走りで濡れた音が鼓膜まで届いて、羞恥心に顔が熱くなってくる。
「美琴」
「は、も、分かった、からぁ」
さっきから刺激が中途半端で腰が落ち着かない。早く終わらせて欲しいのか、もっと刺激が欲しいのか、自分でもわからなくなってしまっていた。
「強請るのは大歓迎」
にやりと笑った狗神にはっと息を詰めた。すぐにやってくる息苦しさには何回やっても慣れないし、普段何か挿れる場所じゃないのに、そこはもうすっかり狗神の形になってしまっていた。
ずるりと内蔵ごと持っていかれそうな衝撃はいまだになれないけど、確実に俺の理性を奪う場所を覚えている狗神は俺がやめてと言ってもやめる事無く攻め立ててくる。
「あぁっ、あ、ひぃ、や、あ」
何度も怖いって言ってるのに、やめてって、言ってるのに。
「もう、やめ、っやだ、」
やだ、やだ、ぐずるように繰り返すと、狗神の腰の動きが止まって、持ち上げられていた足がそっと下ろされた。
「いぬ、が、み?」
「………………本気で嫌か?」
「は」
「抱かれんの、いやなんか?」
頬に伸びてきた手が、優しく顔を撫でる。さっきと同じで少し汗ばんでいるその手に少し頬を寄せて、滲む視界で狗神をみた。かなしそうな、顔をしないでほしい。
「………や、じゃ、ないよ。でも、」
気持ちがよすぎるのは、怖い。それに、俺が本当に嫌なら、嫌、なら?
「美琴?」
狗神の声が聞こえて、ハッとしながら息を吐いた。まだ体内に埋まってるものは大きくて熱いし、俺も中途半端でもどかしい。
「も、熱いから、早く」
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