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兄弟どっちも仲よし洗いっこ!?お風呂Hで泡まみれ!-2
飼い猫の〇太郎がキッチンの片隅で水をぴちゃぴちゃ飲んでいる。
「ほら、お前も飲めよ、星哉」
「え。もういい」
「飲めって」
「? さっきから何? 何でそんな飲ませんの?」
「別に?」
テレビを見ているフリをし、ペットボトルを素直に傾けてゴクゴクしている星哉をちらっと見、智章はまだかなーと期待する。
十五分後。
「トモ、まだ洗わないの?」
「星哉、まだ洗わないの?」
「むかつくっ」
「今、面白いとこだから」
「CMじゃんっ」
十五分後。
「おれ洗わないよ?」
「俺も洗わないよ?」
「バーカっ、トモのバーカっ」
食器を洗え、洗わない、まだだらだら揉めていた兄弟だが。
ペットボトルを二つ空にしていた星哉がイスから立ち上がった。
ダイニングテーブルに置かれた食器もそのままにリビングのドアへ向かおうとする。
「どこ行くの」
すかさず自分も立ち上がって星哉の手首を掴んだ智章、すると当然、弟は目を丸くして兄を見やった。
「どこって。おしっこ」
きたきたきたきた。
「ちょっと待って。ちょっと待って」
「それ古すぎるよ、トモ」
「違、そーいうつもりじゃないです」
「わっ?」
兄の邪な思惑など知る由もなく、後ろから抱きつかれたかと思えば引き戻され、イスに座った智章のお膝に着席を強いられて星哉は赤面した。
「な、なに、何ですか、いきなり」
「とーさんかーさん、いないし。いちゃつこうかと思って」
それなりに鍛えている智章にしっかりホールドされる。
尿意を催したものの、まだそれほど緊迫していない状況にあり、座り心地は微妙だがあったかい腕の中から離れるのはちょっと惜しい気がして。
「……変なの」
星哉は少し不審がりながらも兄の抱っこに甘んじた。
が、しかーし。
「とりあえずトイレ行ってきてい?」
「なー星哉、俺、昨日すげー怖い夢見てさー」
トイレに行きたいと言えば何故だかはぐらかされて智章は抱擁を少しも緩めてくれない。
抜け出したくても力が強い兄の腕はなかなか振り解けない。
兄ハグは緩むどころかどんどん力が込められていく。
おしっこしたい欲求が地味ながらもどんどんどんどん高まってきて、星哉は、とうとう内股になった。
「ちょ……っ何? 何!? トモ、何!?」
「おじーちゃんおばーちゃん元気してっかなー」
「もーーーーッ意味わかんないって! おしっこ! トーイーレ!!」
膀胱パンパン度が限界に来つつある星哉は全力を出して智章から逃れようとした。
「お」
半端ないおしっこ欲求に焦ってジタバタする星哉、イスから浮いた智章。
それでも弟を離さない兄。
リビングをずーるずーる引き摺られていく。
○太郎が「あほか」みたいな眼差しで兄弟二人を眺めていた。
「わーーーッわーーーッこのバカッバカトモッしねーーーッ」
馬鹿力を出して何とかリビングから廊下へ出、トイレ前までやってきた星哉だが、同じく馬鹿力を出して行かせまいと智章は踏ん張った。
「わ、わ、わ、わ、わ」
「なー〇って何歳だっけ、昔はあんなちっちゃかったのになー」
「わぁぁぁットモ……ットモってばぁ……!」
「久々に抱っこしたらめちゃくちゃ重たかった」
「も、だめッ……ぅぅぅッ……ふぅぅぅぅ~~……ッ!」
智章の腕の中でジタバタしていた星哉が、急に、ガクリと項垂れた。
「あ、あ、あ、あ、あ」
「あ」
「う、う、う、う……うーーーッ」
ビクッ、ビクッ、痙攣する弟の足元を肩越しに見下ろして智章は目を見張らせた。
磨かれた廊下に広がっていく……まぁるい水溜まり、ではなく、おしっこ。
じょわああああ……と部屋着の股間があっという間に湿り気を帯びた。
「星哉、おもらし、しちゃったんだ」
「ッッ……バカッ、トモのクソバカッ……しねッ」
「まーまー」
「ッッッッ……変態ッ……ううッ……ひっく……ぐすんッ……」
とうとう泣き出したおもらし弟に、ぶっちゃけ、兄の興奮は止まらない。
あーあ。俺ってやっぱSみたい。
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